人気ロックバンド「B’z」が平成29年7月22日、ボーカルの稲葉浩志さんの地元・岡山県津山市でライブをすることとなりました。
28年ぶりの凱旋ということで地元は盛り上がらずにいられない。
なによりもここが「B’z」稲葉浩志さんの原点。
出典:http://pinky-media.jp/I0003626
切っ掛けは学園祭から始まったと言います。
『「母親が話しても格好悪いから」と言いつつ、小さい頃のアルバムを見せてくれた。1枚の写真に指が止まる。「高校の文化祭で初めてライブに出たの。これがデビューのきっかけだったみたい」。撮影は1982年9月。県立津山高校の文化祭で、3年生の稲葉さんがマイクを握っている。』
との記事の写真に写るのは、高校時代の稲葉浩志さん。
その隣でギターを弾くのは松本孝弘さん…
…ではなく頼経英博(よりつねひでひろ)さん。
この方、なんと現在、美作市立英田中学校の教頭先生を務めているんですよね。
頼経さんは当時、日本のヘビーメタルバンド「ラウドネス」の大ファンで、コピーバンドを組んで文化祭で演奏したいと思っていたました。
しかし、高音の出るボーカルを誰に頼むかと悩んでいたそうで…
そこに目を付けたのがテニス部にいた稲葉浩志さんでした。
校内のコートで稲葉さんの声は、ひときわ大きく高く、その独特な声は皆さんもご存知でしょう。頼経さんによると、当初、稲葉さんは「人前で歌うなんて恥ずかしい」と言っていましたが、熱意が届いたのか、出演を決心してくれたといいます。
そして、ドラムやベースが上手な友達も加わり、学園祭へ!
演奏を見た同級生の男子生徒は校内冊子に「彼の最大の魅力は澄き通るような高音なのだが残念なことに本番での調子は最悪。しかし叫ぶような歌いぶりで堂々とこれを克服した」と評価しています。
当時、担任だった黒瀬定生さんは「稲葉さんは部活にも勉強にも真面目に打ち込んでいた。」と評価し、「文化祭でバンド演奏をすると聞いて意外なくらいだった」と稲葉さんの性格の意外性を語っています。
そして、「受験勉強に集中するべきだと出演をやめるよう説得したが、やめなかった」とその意思と頑なさを振り返って語ってくれました。
そういえば稲葉さんと言えば、ストイックで有名ですよね。
しかも、アスリートのような研ぎ澄まされたそれに近いです。
禁酒禁煙は当たり前、冷暖房はつけない、加湿器は必須。さらにドアの隙間を密閉して乾燥した空気を入れない徹底ぶり、そして、ツアー中はなるべく話さない。
その理由は声の消耗を抑える為。自己管理のすごさは折り紙付きです。
かつて「大物アーチストが薬物を…」という見出しが躍る中、真っ先に除外されたのが稲葉さんでしたしね。なにより、そのストイックさが男性女性問わずに人気がある理由です。
こういうファン層というのは意外と偏るのですが、特に「カッコイー」の基準が女性と男性で違います。
そして、この学園祭で教頭先生が稲葉浩志さんを誘わなかったら今の稲葉さんは存在していないわけですよね。
ギターの腕も相当すごかったそうですが、その慧眼もすごいですね。本当に「聖地」に行ったら拝みたくなってしまいますね。
ありがたや…