去年11月に三代目EXILEがレコード大賞に選ばれた裏で、1億円のお金で買われた賞という話がありましたね。
それ以前にこの賞にかなり疑問視していた人も多いと思いますが…
しかし、以前ならばそういう声も事務所と業界の力で黙殺できていたことが徐々に影響力が薄くなったというか、力の衰えを感じます。
そして、今回に去年まで日本レコード大賞の最高責任者である選定委員長を務めた叶弦大さんが芸能事務所バーニングプロダクション社長・周防郁雄さんによる「賞の私物化」を実名告白。
叶弦大氏
出典:https://dailynet366.com/3550.html
「私は『1億円問題』を、文春を読んで初めて知り、大きな衝撃と恥辱を感じました。
それだけにあの問題が発覚してもなおレコード大賞の私物化を続ける周防氏に対し、 憤慨を抑えきれないのです。
今までに何度も改革を試みたが、力が及ばなかった。忸怩 たる思いです」
と語っています。
周防郁雄氏
出典:http://ichienyuugou.blog.fc2.com/blog-entry-906.html
審査委員の多くを占めるのはテレビ局、一般紙、スポーツ紙の代表。
そして、周防郁雄さんの影響下にある芸能事務所には膨大なタレントが所属。ここからわかる通り、インタビューや芸能情報の提供を一手に握ているのが周防郁雄さんであり、その権力で頼まれれば、まず断れませんよね。
仮に断ってしまうとその会社が飛ぶほどの事態になることは想像できると思います。そんな立場の方々が審査委員を務めている。
叶弦大さんが常任実行委員だった2003年ごろ、『叶さん、この業界はちょっと悪いくらいじゃないといけない』と周防郁雄さんが言った言葉が印象に残っていると話します。
さらに『レコード大賞は、 新聞社13人の過半数、つまり7人の記者を押さえておけば、自分の獲らせたい歌手に 決めることができるんだよ』と不敵に笑って話したそうです。
しかし、これらが今までまかり通ってきました。
それは単純に力があったからなのでしょうね。ワンマンパワーで押し通した権力者。
押さえ続けてきたうっぷんが爆発して告発したという事でしょうけど、それだけではないような気がします。
そこにあるのは芸能事務所バーニングプロダクションの衰退。音楽に対する関心の低下、売り上げの減少等。悪手を取り続けた弊害が積もって今回の告発に至ったという感じもします。
出典:http://www.matsumoto-kisho.co.jp/product/list/trophy/202/241
しかし、この告発によって何かが変わるかというとどうでしょうね。
世間の音楽離れはかなり深刻。出来レース化でもはや無関心。
好きの反対は嫌いじゃなく、無関心といいます。「嫌い」くらいなら挽回できるチャンスはあったはず。
しかし、無関心となった今、振り向かせること自体が前途多難でしょうね。